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利益となるごみ

飲料会社は、リサイク運動を唱えているが、実は売ることだけしか考えていないのではないか。また生産コストの削減ばかりで本当にそのあとの回収、リサイクルというものをかんがえているのかと疑問におもってしまう。現在、瓶ビールの回収率は、90%をこえている。瓶は、最初に作られるときこそ、缶同様、熱処理によるエネルギー消費が必要でであるが、繰り返し使われる過程では、回収・洗浄・検査だけで済み、余分な熱エネルギーを必要としない(参考文献3)。回収率がいい理由として、瓶を扱っているのがほとんど飲食店であるという点が挙げられる。ほとんどの場合、配達がきて、そのまま回収している。空き缶は、通常、指定の日、指定の時間に、指定の場所に置かれたものに限り、行政または委託された業者がそれを回収しており、その費用は税金によって負担されている。道端に捨ててある空き缶はどうかというと、たまに行政が回収することがあるかもしれないが、よく見るのは、休日の朝、住民が総出で地域を清掃している光景である。これでは税金と労働力の無駄である。瓶の回収といえば、私が小学生のころは、コーラやスプライトの1リットルの瓶があった。これを酒屋さんに持っていくと、30円かえってきて、例えばアイスクリームが食べたくて、それでお金が無いときに瓶を見つけに行った覚えがある。他にもスポーツで全国大会に出場するチームが、その資金集めで回収に回ってきたというのもあった。今考えてみると、これは本当のリサイクル活動ではないかと思う。いらなくなったごみを集めて自分たちの利益にするからである。この場合、いらなくなった瓶に、利用価値があるという点が空き缶と異なっている。価値があるものを簡単に捨てる人はいないはずである。 利用価値があるものとして金属の金がある。金は埋蔵量も少なく、昔から価値の高いものとして使用されてきた。そのため、誰も金を捨てずにリサイクルしてきたのである。実際、今まで掘り出されてきた量のほとんどが、地球上に存在しているのである。つまり、金は使い古されてもごみとはならなかったということである。最近は、電子部品に使われることが多くなっており一つ一つの部品に使われる金の量は少ないが埋蔵量に対する比率は大きいので、部品を回収し金を抽出しリサイクルする動きもある。極端な話であるが、ごみも金と同様に見ることはできないであろうか。ごみ=捨てる物という考えを捨てることができないだろうか。そうすれば、ごみの回収率も上がるであろうし、分別するということもできるのではないだろうか。しかし、我々の価値観は、そのものの値段に比例している事が多い。金は、そのものだけでも高価な物であるが、ジュースの缶やガラス瓶は商品の付属物であるためそれほど重要視されない物である。そのため、なかなか消費者はそれらがごみであるという考えから離れないのである。また、リサイクルされた製品がはっきりした形として見えてこないために分別回収の意欲がわかないという点もある。今現在私たち消費者が消費している物は、企業が生産している物である。そして、消費者の消費によって生まれる物がごみである。つまり、私たち消費者はごみを生産する企業である。現代の経済社会は、利潤を追求しコストを下げるということを目標にしていて、儲からないことはしない考えである。もちろん、例外なく企業はその通りである。私たち消費者もごみを生産する企業であるのならばこの考えをふまえて、ごみでいかに利益を得るか、コストを削減するかという方法を考えるべきであると思う。

 

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