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紙ごみの現状とリサイクル・・・2

紙の分野では、上級紙(コピー用紙、コンピュ-タ用紙)を除いては、そのほとんどに古紙が混入されている。(新聞紙で40%)(参考文献2)。 しかし、最近では上級紙にも古紙が混入されているらしい。それまで上級紙は100%パルプでできており古紙は混入されていなかった。それはOA機器に合わせてつくられていたため、紙の品質が第一に求められ、古紙を混入したものは敬遠されていたからである。しかし、再生紙がいくらブームになったからといって、急速に普及するわけではない。再生紙は真っ白にならないため、真っ白にするための機械をつかうので、コストがかかり、普通の紙より割高になることがある。中央官庁では使うようになっているが、民間の方ではまだあまり使われていないようである。古紙を再生紙の原料として使えるようにするには、回収、分別、加工の過程においてそれぞれコストがかかる。しかも、ほとんどの古紙は都市で発生し、製紙工場が遠く離れた場所にあった場合、輸送の運賃もかかる。再生紙を作る設備機械は、木材パルプのものより少ない費用ですむらしいが、それでも新しく造るとかなりの費用がかかる。だから製紙会社は、新しく機械を増設するときに再生紙を造る機械も増設して古紙の利用拡大を目指してほしい。他にも紙の再生技術の向上というものも求められる。現在再生紙に使用される紙は、ダンボール45%、新聞紙23%、上級紙10%、雑誌類8%であるが、問題は雑誌類の8%である。他の紙に比べてざらざらしていて、黒っぽくなってしまう。いまのところ、このざら紙をコピー用紙に加工する技術がないため、ダンボールはダンボール、新聞は新聞というような分別回収をするしかないのである。この分別という作業が面倒で、リサイクルに協力しない人が多い。もし、リサイクルの過程において、分別という作業が省かれ、それによって何か見返りがあるならば、今より相当多くの人が協力することになると思う。雑誌や本を回収にきた人に出したり、近くの特定の場所(コンビニエンスストアーなど)に持っていくだけでトイレットペーパーがもらえるのであれば、少なくとも私の場合、雑誌を捨てたりすることはほとんどなくなると思う。もし、このシステムを製紙会社が実現させることになると、紙の再生機械、人件費、交通費以外にもさまざまなコストがかかってくると予想されるが、その分紙の値段をあげてもいいのではと思う。

 

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