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ペットボトルとキャップ・・・3

ボトルキャップを分別回収する理由には、「リサイクル製品の品質を高める」以外に回収業者側の事情がありました。まず、「中に液体が入っていると困る」と言う理由。中に液体が入ったまま廃棄されると、回収時に液体が漏れてきたり、回収に使っている車両や人員が無駄に汚れてしまうことがあります。また、リサイクル過程で用いられる機械に不具合が出る可能性もあるので厳禁です。ちなみに、ボトルの中を洗って欲しいというのも、工場のラインを汚さないため、洗浄を確実にするため、というのもありますが回収業者側の衛生面の事情もあります。もう一つ厄介なのが「プレス時にペットボトルが破裂すること」です。空きペットボトルは中が空洞になっていてかなりかさばります。そのため、回収業者は回収したペットボトルをプレス機にかけてコンパクトにして回収することがあるのですが、蓋がきっちりしまったペットボトルは中の空気が抜けないのですぐには潰れません。風船を潰して割ろうとすると盛大に破裂するように、蓋の閉まったボトルも盛大に破裂することがあります。巨大な密閉型プレス機ならボトルごときが破裂しても問題ないので良いですが、小型のプレス機の中に多数の蓋が閉まったボトルがあると破裂したボトルの破片が飛散する可能性もあります。作業員が怪我をする可能性もあるのでキャップは外した方が良いでしょう。もちろん、蓋が閉まったまま捨てられることの多いコンビニなどのボトルはプレスせずに回収し、安全が確保できる工場でプレスします。キャップをつけたままでリサイクル自体には問題がなかったとしても、ルールが守られず回収業者がボトル回収を敬遠するようになると自治体側の負担は重くなり、その負担は最終的には住民にのしかかることになります。小さな努力で後々の負担が軽減されていると考えると良いですね。ただ、それならそれで蓋を外して中身を捨ててボトルと一緒に回収したって良さそうなものですが、ボトルキャップの素材はプラスチックの包装容器などと同じなので、せっかく外したらならそっちと一緒に回収したいということです。ある意味では、「効率よく回収するついでに」分別していると言えるかもしれません。

 

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