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東京のゴミの量

近年日本のゴミ問題は深刻化の一途を辿っているが、その原因は現代の大量生産、大量消費、大量廃棄、とりもなおさず我々の生活である。普段の生活の中でも、自分の生活習慣そのものがゴミ問題を招いていることを実感し、ゴミを出してしまう自分、そうせざるをえない現代社会への憤りを感じている。このように、ゴミ問題は我々にとって最も身近な環境問題であり、環境問題が他人事ではないことを切実に思い知らせてくれるテーマである。ゴミ問題の解決策としてリサイクルの取り組みがなされているが、なかなかうまくいかないとのが現実です。そこで、リサイクルの現状と問題点、今どういう状況であり何故うまくいかないのか、を解明し、ゴミ減量、削減化に役立てられるようにと考えられているのです。東京は深刻なゴミ問題に直面している。1995年度に東京都から発生したゴミの量は約553万トンである。うち区部のゴミは424万トン、東京ドーム13杯分を越え、国内他都市に比べ圧倒的に多い。東京のゴミの量は区部において、’85年度から急激な増加が始まり、以後’89年度までの5年間で約110万トンも増加した。その後はやや減少している。東京から発生するゴミは、様々な経路をたどるが、結局は最終処分場に行き着く。ゴミの増加は最終処分場の負担になる。
現在の区部の最終処分場である中央防波堤外側埋立処分場が埋立完了となるのは平成10 年度の予定であり、新しい処分場はその沖に計画されている。多摩地域においても、最大規模の日の出町谷戸沢廃棄物広域処分場は平成9年度に埋立てが完了する予定である。処分場周辺の環境汚染は深刻な問題である。特に不燃ゴミの増加が著しい。不燃ゴミ量の伸びは、プラスチック製品の生産量の伸びと同様の傾向である。周辺部のゴミ量が家庭ゴミ、事業系ゴミとも増加し、企業活動が集中しているため、事業系ゴミの比率が高い。東京は、他の地域で生産、加工されたものを消費し、その再利用や処分を再び他の地域に依存するという、物やエネルギーの大消費地である。都民のライフスタイルの変化により、加工済み飲食品から出る包装容器ゴミが増加した。このように、利便性を優先した消費構造により、排出されるゴミの内容や量は変化していく。1世帯あたりの人員の減少に合わせて、家庭のゴミ排出量が増加している。また、単身世帯は食品包装材や缶ビンの使用が多い。世帯構成の変化がゴミの量、質の変化を招いている。このように、東京の特徴がゴミ排出に影響している。

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