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リサイクルの目的

リサイクルという言葉を辞書で引くと“いったん使用され廃物となった新聞紙、金属製品などを捨てずに回収して、再び資源として再利用すること。日常生活の不要品をそのままほかの者が譲り受けて再利用すること” とある。だからここではリサイクルと再利用を区別せずに考えていきたい。先ほど冒頭で述べたように、それは割り箸とフォークの再利用である。なにかと出費の多い一人暮らしをしている私にとって、割り箸などを洗って何回も使用することにより生活コストを少しでも減らそうと考えたのである。貧乏くさいとか、せこいとか思う人がなかには入るかもしれないが全然気にする気はない。割り箸の単価は平均6円か7円ぐらいだと思うが、これを4年間続けたことにより自分にとっては明らかにコストの削減ができたし、環境に対しては割り箸2,300本分のごみの量を微々たる量ではあるが減らすことができたと思っている。この割り箸というものについては反対の声がある。それは1本のプラスチックの箸をずっと使えば森林破壊をしなくていいのではないか、というような意見である。しかし詳しく調べてみると以下のような事実もある。実際割り箸に用いられる木材はそのほとんどが建築木材の端材で、こういった、ほかに使い道のない木材を有効に使うことのほうが環境にいいのではないかというものである。確かにいらなくなった木材をごみにするよりは、私たちが生活していくのに便利性のあるものを造りだしたほうがいいのではないかと思う。さらに割り箸は紙にリサイクルができるという利点もある。王子製紙では一般の消費者に割り箸の回収をよびかけており、ひと月に6トンほど集まるという。そして送られてきたものを細かく砕きチップというものに加工し、廃材などと混ぜて紙にしている。こういった企業は、廃棄物をリサイクルして商品を造るということと、材料を消費者から回収することでコストの大幅な削減ができる点で、しっかりと環境問題に対応しており、会社の経営的にも非常に有利である。もちろん、比較的リサイクルしやすい紙を扱っているという要素が挙げられるが、次章はこの“紙”というものについて考えてみる。これほどごみ問題やリサイクルについて、知識や解決策を知っているにもかかわらず、まだまだ無関心な人が多く、協力度も低い。企業にもまったく同じことが言える。企業も環境問題を真剣に受け止めているはずであるが、どうしても利益の方を優先してしまっているようだ。しかし、企業が利益を追求するのは当然であり、消費者としての私たちが一方的に責めることはできない。この現状を画期的な技術やアイデアによって変えていかないと、10年後、20年後に結局何も進展しなかった、あるいは、逆に悪化したということになってしまう。企業には、低コストで生産、リサイクルができる製品の開発が求められ、消費者もそれに積極的に協力していかなければならない。

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