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環境に良いゴミの分別

そもそもゴミを分別するのは、回収して資源化、再利用するためだ。 これまで(いまでも)ゴミの多くは焼却処理したり、埋め立て処理したりするなどを行ってきた。当然、燃やせば二酸化炭素(CO2)が排出されるし、プラスチックゴミを燃やせば(燃焼の際の条件や燃焼システムなどにもよるが)有害なダイオキシンが発生する。埋め立て地からはメタンガスが出るといった問題もある。そこで、注目されているのが、ゴミのリサイクルだ。これまで再利用してこなかったゴミをリサイクルすることで、ゴミを資源化して有効活用できる。 国内の場合、ゴミの分別方法は、自治体によって異なる。実はこれが消費者を混乱させている一因だ。例えば、引っ越しをしたら、ゴミの分別方法が変わり、それまで不燃ゴミだったビニールやプラスチックが引っ越し先では可燃ゴミとして出せるようになったりする。こうしたことが起きるのは、その自治体がどのようなゴミ処理施設・設備を持っているのか、どこまでを外部の専門業者に業務を委託しているのか、といった行政側の事情に負うところが大きい。消費者が分別することで、行政側の負担を軽減しているという見方もできる。 実際に分別されたゴミはそれぞれの区分に応じて処理される。 可燃ゴミは清掃工場で焼却処理され、不燃ゴミは不燃ゴミ処理施設で細かく砕かれた後、埋め立て地など最終処分場所に運ばれる。最近の清掃工場は排ガス処理能力も強化され、ダイオキシン類対策なども施されている。 また、不燃ゴミの中に含まれる様々な金属などの資源は、再利用するために特別な施設で選別されて回収される。最近、金や銀、白金、パラジウムなどのレアメタル(希金属)を回収して再利用しようとする動きも盛んになってきている。これらの金属が単に埋め立てられてしまうのは、資源の乏しい日本にとってはとてももったいない話だ。そこで、国が実証実験を進めている。いわゆる資源ゴミについては、回収されたほとんどが、リサイクルされる。アルミ缶は圧縮されて、再生地金メーカーに渡され、製缶工場へと流れる。スチール缶はスクラップ業者を経由して、製鉄所で鉄にリサイクルされる。ガラスびんは、砕かれて新しいガラスびんの原料となったり、粉末にして発泡されたり、水質浄化材や土木・園芸資材に使われる。ペットボトルは圧縮されて運ばれた後、粉砕されて繊維原料やプラスチック製品の原料として使われる。このような具合だ。 こうしたリサイクルの最初のステップになるのが、ゴミを出す際の分別という作業だ。この分別具合がリサイクル全体のコストに大きく影響してくる。分別をやりやすくするために様々なリサイクルマークが設けられている。指定された区分に沿って分別することで、リサイクルを実施する社会的コストの削減に貢献していると考えれば、納得できるのではないだろうか。

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