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ゴミと資源を考える

リサイクル(recycle)とは、使い終わった製品などを再資源化し、新たな製品に作り直して利用することをいいます。資源の枯渇問題や、ゴミ処理問題に関わる「3R」のひとつで、あとの二つはゴミを減らすリデュース(reduce)、製品を再利用するリユース(reuse)です。日本では数十年前からリサイクルに関して社会的な関心が高まり、リサイクルするために大半の自治体はゴミの分別収集を行っていますし、スーパーの入り口には食品トレイや牛乳パックの回収箱が置かれていることもよくあります。こうして回収された空き缶や牛乳パック、食品トレイなどは専門の工場などに運ばれて種類によっては粉砕されたり溶かしたりして新たな製品を作るための資源となるのです。実際にはリサイクルを行うことでコストダウンができるほどの段階には至っていないのですが、少しでも資源を節約するという意味でも企業努力としてリサイクルを行っているところは多く、社会イメージの向上にもつながっています。また、こうして製品を作り出すというリサイクルだけではなく、ゴミを焼却する際の熱をエネルギーとして使うなどのサーマルリサイクルも進められており、燃料の抑制手段として期待されています。現在リサイクルされていたり、リサイクルのための研究が行われている素材は非常に多く、また工場などで行われるリサイクル以外にも家庭でできるリサイクルもたくさんあります。たとえば古いセーターの毛糸でタワシを作って使ったり、古着などはそのまま捨てずに細かく切って雑巾にしたりすることも、自分でできる立派なリサイクルです。最近では子どもたちにもゴミは分別してリサイクルに回すという教育がされていたり、分別していないと収集車が持って行ってくれないため家庭での分別は当然のように行われるようになっていますが、実際にはゴミの中でも大きな割合を占めるのは産業廃棄物ですから、そこでどれだけリサイクルが進められるかも課題だといえるでしょう。今ほどモノが豊かな時代はないでしょう。どこの町にもコンビニはあるので、お財布さえ持って出かければ急な泊りでも困ることはありません。何でも使い捨てのグッズが売られており、実際毎日生活するだけで驚くほどたくさんのゴミがでます。そのゴミはゴミ捨て場に出しておけば収集車が持ち去ってくれるのであまり意識したことはないかもしれませんが、日本のすべての家庭からそれだけのゴミが出ているとすると、日本全体でいったいどれだけのゴミが処分されているかわかりますか?ここにさらに大量の産業廃棄物が加わるのですから、その量はちょっと想像しがたいほどです。それだけの量を焼却処分するためには膨大な燃料が必要ですし、燃やすことによって有害な成分やCO2を排出することになります。また、埋め立てるにも埋立地には限界がありますので、いくらでも埋められるわけではありません。環境のためには、ゴミをへらすことが必要なのです。一方、燃料や製品の原料として使われる資源も無限にあるわけではなく、現在のペースで使い続けているとあと数十年で枯渇してしまうといわれています。そのため、資源を節約していくことも必要でしょう。この資源の節約とゴミの減量を同時に実現するのがリサイクルです。たとえばペットボトルや牛乳パックは使い終わればゴミになるのですが、集めて加工すれば再び資源として製品を作ることができます。ペットボトルが必ずしもペットボトルに再生されるわけではありませんが、卵のパックやゴミ箱などのプラスチック製品はもちろん、衣類やカーペットなどに加工されることもあります。いずれにしても、原料は節約できますし、ゴミの量も減るわけですから、たいへん意義のあることです。以前はゴミと資源は対極の存在であり、一方通行だったのですが、リサイクルすることによって資源は製品となり、ゴミとなった後再び資源に戻ることができるようになりました。ゴミの中にリサイクルできそうなものがないか、もう一度考えてみてはどうでしょうか。

 

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